シマ/島――漂流する映画たち
ドキュメンタリー、ひいては映画制作そのものを考えるときに欠くべからず要素である地域性と身体性。「シマ」を地政学的な「島」だけでなく、ボーダーラインに立ち孤独でありながらも独自性を持つ空間と捉え、千波万波に生きる私たち、作家が創造する営み、そして作品そのものとなぞらえる。その個別かつ唯一の作品と作家たちが、他の作品たちや他の作家たち、そして観客に出会い、互いにシマの地図を描きながら、自在に思索する場「シマ/島」をオープンします!
会場:山形市民会館小ホール
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主にアジアに針を落とし、奄美、インドネシア、朝鮮、沖縄、フィリピンからやってくる作品群、日本初上映となるジャン=ダニエル・ポレ作品、貴重なアーカイブ文化映画が海原に囁き、呟き、嘆き、歓びをこだまさせ共振する。
『ディラの魔女』監督:サルドノ・W・クスモ/インドネシア/1992/ビデオ/39分 ●9日
『メタ・エコロジー』監督:ゴトット・プラコサ/インドネシア/1979/16mm/15分 ●9日
『フォーリン・スカイ』監督:琴仙姫(クム・ソニ)/朝鮮/2005/ビデオ/70分 ●10日
『群生するイメージは…島?』監督:キドラット・タヒミック/フィリピン/2009/ビデオ ●13日
『アクセントをつけるということ』監督:ジェーン・ジン・カイセン/デンマーク、韓国、日本/2005/ビデオ/29分 ●10日
『私の存在しているところ ― そして touch me』監督:比嘉千秋/日本/2004/ビデオ/7分 ●12日
『島影』監督:丸谷肇/日本/2007/ビデオ/60分 ●12日
『奄美フィルム ― ミホさん追悼』監督:吉増剛造/日本/2008/ビデオ/13分 ●11日
『ドルチェ ― 優しく』監督:アレクサンドル・ソクーロフ/日本、ロシア/1999/ビデオ/63分 ●11日
『パペット・シャーマン・スター』監督:高嶺剛/日本/2008/ビデオ/34分 ●10日
『約束の楽園』監督:レナード・レテル・ヘルムリッヒ/オランダ、インドネシア/2006/ビデオ/52分 ●12日
『秩序』監督:ジャン=ダニエル・ポレ/フランス/1974/35mm/42分 ●11日
『弧の果ての島 八重山群島』監督:豊野弘介/日本/1964/ビデオ/40分 ●10日
『離れ島の生活 ―対馬・八丈島―』監督:苗田康夫/日本/1961/ビデオ(原版:35mm)/20分 ●10日
『風土病との闘い』監督:菊地周/日本/1961/16mm/27分 ●11日
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家族と共に朝鮮戦争を逃れアメリカに移民した後、多様な形式の作品を遺したテレサ・ハッキョン・チャ。日本初上映『エグジレ』を含めたチャ作品を辿る。
『シークレット・スピル』1974/ビデオ/30分 ●10日
『マウス・トゥ・マウス』1975/ビデオ/8分 ●10日
『ビデオエム』1976/ビデオ/3分 ●9日
『パーミュテーションズ(順列・変容)』1976/ビデオ/10分 ●12日
『リ・ディス・アピアリング』1977/ビデオ/3分 ●13日
『パッセージ・ペイザージュ(通路・風景)』1978/ビデオ/10分
『エグジレ』1980/16mm、ビデオ/50分 ●10日
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映画祭初の試みとして、アーティスト・イン・レジデンスを国際交流基金と共催で実施。フィリピン・ミンダナオ、カミギン島よりコミュニティ・アーティスト、マリア・ロザリー・ゼルードを招き、約2カ月の山形滞在の制作プロジェクト『イエロー・ブリッジ』を発表する。 ●9日
さらに他プログラムからも神出鬼没に参加者ありのパーフォーマンスやトーク・イベントも予定!
ゲスト:琴仙姫、サルドノ・W・クスモ、丸谷肇、キドラット・タヒミック、吉増剛造、マリア・ロザリー・ゼルード 他