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映画に(反)対して
ギー・ドゥボール特集
  • サドのための絶叫
  • かなり短い時間単位内での何人かの人物の通過について
  • 分離の批判
  • スペクタクルの社会
  • 映画『スペクタクルの社会』に関してこれまでになされた毀誉褒貶相半ばする全評価に対する反駁
  • われわれは夜に彷徨い歩こう、そしてすべてが火で焼き尽くされんことを
  • [1961]

    分離の批判

    Critique of Separation
    Critique de la séparation

    - フランス/1961/フランス語ほか/モノクロ/ 35mm(1:1.37)/19分

    監督、脚本:ギー・ドゥボール
    撮影:アンドレ・ムリュガルスキー
    編集:シャンタル・ドゥラットル
    記録:クロード・ブラバン
    製作会社:デンマーク=フランス実験映画カンパニー
    音楽:フランソワ・クープラン、ボダン・ド・ボワモルティエ
    声:カロリーヌ・リトゥネール、ギー・ドゥボール
    出演:カロリーヌ・リトゥネール
    海外配給:ラブストリームス・アニエスべー・プロダクション
    提供:カルロッタ・フィルム

    漫画、新聞、雑誌、証明写真、ニュース映画などの引用と、ドゥボール自身のナレーションによって大半が構成された作品。映像、ナレーション、挿入字幕が、説明的あるいは補完的な関係を取り結ぶことはない。ドゥボールが企図していたのは、むしろ、言語と映像と現実とを同一視することなく切り離し、それぞれの考察を通じて、私たちが日常生活のなかで自然に映像を受け入れてしまう姿勢を批判することである。したがって、シチュアシオニストにとって本作品は、物語(ナラティヴ)に支えられた劇映画や、消費されていくだけの商業的な映画に対して、「反−映画」的な映画となる。「映画の機能は、劇作品であれドキュメンタリーであれ、孤立した偽の一貫性を、そこに存在しないコミュニケーションや活動に代わるものとして差し出すことである――気がつけば私は暗い森のなかにおり、そこではもう、正しい途は失われてしまった。ドキュメンタリー映画の欺瞞を暴くには、その主題と呼ばれているものを解きほぐさなければならない」(ドゥボール)。