鉄西区
Tie Xi Qu: West of Tracks铁西区
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第1部:工場 240分
第2部:街 175分
第3部:鉄路 130分
中国/2003/中国語/カラー/ビデオ/545分
監督、撮影、編集:王兵(ワン・ビン)
録音:韓冰(ハン・ビン)、陳晨(チェン・チェン)
製作:珠珠(ズゥ・ズゥ)
提供:王兵(ワン・ビン)
Wang Bing
8 Huixin Dongjie, Chaoyang District, Beijing 100029 CHINA
Phone: 86-10-84624386 Fax: 86-10-64608244
E-mail: wangbing20026@sina.com
日本占領中に設立され、後に人口の多い工業地域に変貌していった中国東北部瀋陽にある鉄西区。現在は廃れゆくこの地域を「工場」「街」「鉄路」という三部構成の中に描き出した9時間におよぶ超長編ドキュメンタリー。廃虚となっていく工場や街、変化を余儀なくされる人々、刻々と過ぎゆく時の流れ。対象となる地域を限定し長い時間をかけて記録することにより中国社会が抱える現実をも浮き彫りにした稀有なドキュメンタリー。
【監督のことば】『鉄西区』は「工場」「街」「鉄路」という三部構成の独立系ドキュメンタリー映画だ。
第一部「工場」は、50年におよぶ計画経済の遺産と、数十年にわたる社会主義制度での生活が中国の個人、家庭、そして社会にいかに影響を与えたかを検証した。中国東北部、鉄西地区には経営の行き詰まった国営工場があるが、その中の3つに着目し、そこで働く人々の日常生活と工場での日課を描き出した。工場が破産に近づくにつれ、多数の労働者が解雇され、彼らは慣れ親しんだ工場という環境から追い出され、不確実で恐ろしい未来へと投げ出される。
第二部「街」では、鉄西地区の労働者階級が住むエリアにある工員向け住宅で、両親と一緒に暮らすティーンエイジャーの生活に焦点をあてた。彼らが住むエリアは「艳粉街」と呼ばれており、地方政府によって取り壊されることがすでに決定している。撮影は1999年から2001年にかけて行われ、彼ら住人たちが、自分たちの居住地区に迫りくる破壊という事実に対処しながら生きる日々の暮らしを記録し、それを通して、中国労働者階級の社会慣行と価値観、希望と夢、そして葛藤と大志を考察した。
第三部「鉄路」は、鉄西地区の工場をつなぐ古い貨物路線と、社会の末端で、定職もなく、鉄道に依存して生計をたてていた無職のくず屋、杜锡云とその息子との2人の物語をつむぐ。杜锡云と息子がとりまく環境の変化に適応しようとし、自らの運命をいくらかでもコントロールしようともがいている間も、国営鉄道の職員として働く友人たちは、はるかな過去のまま凍結されてしまったかのように、何の感情もなく、ただ決まった仕事を続けるだけだ。
王兵(ワン・ビン) 1967年、陝西省生まれ。1992年、瀋陽にある魯迅美術学院で写真を専攻。1995年、北京電影学院映像学科入学。1998年、インディペンデントの映像作家兼監督の仕事をスタート。1999年、インディペンデントの長編劇映画『偏差』で撮影を担当。その後、初のドキュメンタリー『鉄西区』を製作。2001年末に撮影が終了した本作の300分ヴァージョンが、2002年ベルリン映画祭「インターナショナル・フォーラム」部門に選ばれ、リスボンの国際ドキュメンタリー映画祭でグランプリを受賞。また本バージョンは2003年のマルセイユ国際ドキュメンタリー映画祭でグランプリを受賞した他、多くの国際映画祭に出品している。 |
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