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6月の取引

Future June
Futuro Junho

- ブラジル/2015/ポルトガル語/カラー/DCP/95分

監督、脚本:マリア・アウグスタ・ラモス
撮影:ルーカス・バルビ、カミラ・フレイテス
編集:カレン・アケルメン
録音:ギャビ・クーニャ、リカルド・ツォルナー
製作:マリア・アウグスタ・ラモス、ヤン・デ・ライテル
製作会社:Nofoco Filmes、Selfmadefilms、VPRO
提供:Nofoco Filmes / Maria Augusta Ramos

2014年6月、サッカー・ワールドカップ開催を控えたサンパウロ。この一大イベントを前に、政府の矛盾に満ちた経済・福祉政策や公共投資のあり方に不満を抱く市民によるデモやストライキが頻発する。グローバル市場経済がもたらす利益と、底辺の地域社会が直面する理不尽な現実。愛する家族や恋人と日々の暮らしを営む4人の男たちの姿を通して、その相克を立体的かつ雄弁に描き出す。



【監督のことば】人口1900万人の都市サンパウロは、常に私を魅了し続けてきた。ブラジル経済の中心地と見なされるこの町は、貨幣経済(新自由主義)の価値観と原理の産物であり、その成功および失敗例でもある。この映画では、人がどのように周囲(社会、コミュニティ)と交わるか、相互に、また自分自身(自分の信念、ジレンマ、希望)とどう向き合うかという人的な交流を描いている。そして現在の経済モデルがいかに社会関係、人間関係に影響を与えているか、登場人物たちの人生、行動、アイデンティティがいかにこれらの関係に左右されているかに焦点を当てている。


- マリア・アウグスタ・ラモス

ドキュメンタリー映画作家。ブラジル、ブラジリア生まれ。ブラジリア大学卒業後、ヨーロッパに留学し、パリおよびロンドンのシティ大学で音楽学、電子音響音楽を学ぶ。1990年にはオランダへ移り、オランダ映画テレビアカデミーに入学。制作した映画は数々の国際映画祭や劇場で上映され、テレビで放映されている。初の長編ドキュメンタリー作品『Brasília, Um Dia em Fevereiro』(1995)はIt's All Trueサンパウロ国際ドキュメンタリー映画祭で審査員特別賞受賞。その他、主な作品に『私の言いたいことは…』(1993、YIDFF '95で上映)、『Desi』(2000)、『ジャスティス』(2004、ニヨンのヴィジョン・デュ・レールでのグランプリを含む9つの賞を受賞、YIDFF 2005で上映)、『Juízo』(2007)、『Morro dos Prazeres』(2013)、『Seca』(2015)などがある。