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若き映画

Young Cinema
Jeune Cinéma

フランス/2023/フランス語/カラー、モノクロ/デジタル・ファイル/72分

- 監督、脚本:イヴ=マリー・マエ
編集:ナタリー・ヴィニエール、イヴ=マリー・マエ
音響:アントナン・ダルマッソ
ミキシング:マチュー・ナッペ
音楽:ティエリー・ミュラー
出演:シャンタル・アケルマン、レオス・カラックス、クロード・シャブロル、ギー・ジル、ベルナデット・ラフォン、ビュル・オジエ、マルグリット・デュラス、ヘルマ・サンダース=ブラームス、クロード・ルルーシュ、フィリップ・ガレル、ほか
製作:ニコラ・ブルヴィエール
配給:Local Films

1965年から1983年にかけて南仏のイエールで開催され、今日では忘れ去られた伝説の映画祭についてのアーカイブ・ドキュメンタリー。本作のタイトルは、映画祭の名称であり、その支えとなった精神を示す。カンヌに次いでフランスで重要な役割を果たしたこの映画祭は、ギー・ジル、フィリップ・ガレル、シャンタル・アケルマン、レオス・カラックス、ヴェルナー・シュレーターなど、フランス国内外の監督による先鋭的な1、2作目の作品を上映し彼らの名を映画史に刻んだが、次第に大衆から遠ざかると同時に創設の理念をも見失い、カンヌの監督週間に押されながら突然姿を消した。映画祭を通過した監督、ジャーナリスト、混沌とした観客らを映した記録映像によって、映画は、失われた夢を語りながら忘却から歴史の糸を紡ごうと試みる。映画祭に突き付けられた問い――山形は何を目指すのか?


- イヴ=マリー・マエ

1972年モルレー生まれ。主にアーカイブ映像を活用した映像制作に取り組み、『Vivre vite』(2009)、『Patrick Dewaere . . . l'autre』(2019)など80本以上の短編映画を制作するほか、Arte RadioやFrance Cultureで複数のポッドキャスト・ドキュメンタリーを監督。1991年から、実験的な映画・映像の流通と普及のための協同組合「Collectif Jeune Cinéma」のプログラマーを務めている。近作に『Le rock expérimental des Instants Chavirés (ou comment en finir avec le jazz)』(2018)、『Une certaine histoire du cinéma expérimental français』(2019)などがある。

 


これからご覧になる映画は

The Film You are About to See
Le film que vous allez voir

フランス/2023/ダイアローグなし(英語字幕版)/カラー、モノクロ/デジタル・ファイル/11分

- 監督、脚本、編集、リサーチ:マキシム・マルティノ
グラフィック・デザイン:カタリーナ・ボイエイロ
グレーディング:ティボー・ソリニャック
製作、配給:Don Quichotte Films(カンタン・ブライエ、ヤニック・ボキ、エローラ・ベルトラン)、マキシム・マルティノ

『これからご覧になる映画は』は、映画の冒頭で私たちがしばしば目にする免責事項や警告の文言からの引用に基づいている。海賊版の取締りや、性・人種の差別的な表現に対する断り書き――それらは、芸術と産業との癒着、表現の自由と法の利害対立といった、映画とその外部を隔てる境界を示すものだ。私たちにとって欲望の「イリュージョン」でありながら、そのいかがわしさを嫌悪し、自らに規制さえ課す映画の「純粋なるもの」と「不純なるもの」が浮かび上がる。


- マキシム・マルティノ

映画監督、映画編集者、シナリオ作家。パリ第8大学で映画を学んだ後、ブルターニュ、ナント、パリ、リスボンを行き来しながら活動する。長編第一作『Trois contes de Borges』(2014)がマルセイユ国際ドキュメンタリー映画祭でふたつの賞を受賞し、2018年にフランスの劇場で公開される。短編エッセイ映画『Histoire de la révolution』(2019)はベルフォール国際映画祭で最優秀短編映画賞(アンドレ・S・ラバルト大賞)を受賞。2022年、『Antelopes』がセザール賞短編ドキュメンタリー部門にノミネート。