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    The Ants

    日本/2005/日本語、中国語/カラー/35mm(1:1.85)/101分/日本語・英語字幕版

    監督:池谷薫
    撮影:福居正治、外山泰三 
    編集:田山晃一
    録音:高津祐介 音楽:内池秀和
    音響効果:鈴木利之
    コーディネーター:劉慶雲、大谷龍司 製作:権洋子
    製作会社、配給:蓮ユニバース
    提供:福岡市総合図書館

    軍司令官の密約により、第二次世界大戦終結後も中国に残留し、内戦を戦い続けさせられた日本軍部隊2600人。生存者は長い抑留生活を経て帰国したものの、国からは逃亡兵として切り捨てられた。世界の戦争史上類をみないこの“売軍行為”を、元残留兵の奥村和一(80)が異様なまでの執念で明らかにしていく。映画館の動員記録を塗り替えた大ヒット作品。



    【監督のことば】映画の主人公には「狂気」が必要だ。『ゆきゆきて、神軍』の奥崎謙三には、すべてを破壊し尽くす「狂気」があった。だが、奥村和一の「狂気」はそれとは違う。あの日、罪のない中国人を刺殺した現場を再訪したあと皇軍兵士に戻ってしまった彼……。私はその姿に、真実を追い求める執念と対をなす「静かな狂気」を見た。


    - 池谷薫

    1958年生まれ。同志社大学卒業後、テレビ・ドキュメンタリーのディレクターとして数多くの番組を演出する。天安門事件以降、中国での取材を積極的に展開。1997年、製作会社・蓮ユニバース設立。初の長編ドキュメンタリー映画『延安の娘』(2002、YIDFF 2003で上映)は世界で絶賛された。