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土地ランズ



核の暴虐 ― 機密プロジェクト4.1の島々

Nuclear Savage: The Islands of Secret Project 4.1

マーシャル諸島、アメリカ/2012/英語/カラー/デジタル・ファイル/87分

監督、脚本、製作:アダム・ジョナス・ホロヴィッツ
撮影:アダム・ジョナス・ホロヴィッツ、ピーター・ブリストーン
編集:アダム・ジョナス・ホロヴィッツ、デヴィッド・リーチ
音楽:リチャード・エインホーン
製作会社:Pacific Islanders in Communications, The Kindle Project、Equatorial Films、Primordial Soup
提供:アダム・ジョナス・ホロヴィッツ

1946年6月から1958年7月にかけ、マーシャル諸島北部の環礁群は、数にして67回、広島型原爆が一日にひとつ落とされるにも匹敵する核実験による被曝に見舞われた。なかでもアダム・ジョナス・ホロヴィッツが精査するのは、爆発の威力がもっとも強く、日本でも漁船「第五福竜丸」が被曝したことでよく知られる、アメリカの「ブラボー実験(キャッスル作戦)」がもたらした影響である。放射性降下物の人体への影響をめぐるアメリカの研究「プロジェクト4.1」を調査する本作品は、生存者の証言や反核運動のみならず、危険なまでの放射性降下物に曝されたロンゲラップ環礁において、マーシャル人の土地と身体にもたらされた被害が「不慮の事故」であるとする、アメリカ国内の否定論にも焦点を当てている。




キャシー・ジェトニル=キジナー作品集


マーシャル諸島の詩人・アーティスト・環境活動家であるキャシー・ジェトニル=キジナーは、優れた先見性のある若きリーダーとして、これまで作品を通じて太平洋地域の若者たちを鼓舞し、この地域の人々が直面している課題を世界に広める役割を担ってきた。2014年に国連気候変動サミットの講演者に選ばれて行った詩のパフォーマンスが各国指導者からスタンディングオベーションで迎えられたことに後押しされ、活動を展開している。気候変動を食い止め、核の遺産への意識を高めよう、そしてまたマーシャルをはじめとした太平洋の島々の住民のために、正義を勝ち取り癒しを与えようと奮闘する彼女は、そうした声を怯むことなく発信しつつ、世界各地で映像詩やアート、パフォーマンスの制作を続けている。


ねえ、マタフェレ・ペイナム

Dear Matafele Peinam

マーシャル諸島、ハワイ[アメリカ]、アメリカ/2014/英語/カラー/デジタル・ファイル/3分

監督:キャシー・ジェトニル=キジナー、ナタリア・ヴェガ=ベリー
詩、パフォーマンス:キャシー・ジェトニル=キジナー
エグゼクティブ・プロデューサー:マイケル・トレイシー、 エリザベス・クラエフスキー
製作:ナタリア・ヴェガ=ベリー
提供:キャシー・ジェトニル=キジナー


かごから落っこちた島々

Islands Dropped from a Basket

マーシャル諸島、アメリカ/2017/英語/カラー/デジタル・ファイル/5分

監督:キャシー・ジェトニル=キジナー、ラッセル・トゥーラグ、ユウ・スエナガ
詩、パフォーマンス:キャシー・ジェトニル=キジナー
提供:キャシー・ジェトニル=キジナー


聖なる力

Anointed

マーシャル諸島、アメリカ/2018/英語/カラー/デジタル・ファイル/6分

監督:キャシー・ジェトニル=キジナー、ダン・リン
編集:ニック・ストーン
音楽:Marmoset
詩:キャシー・ジェトニル=キジナー
エグゼクティブ・プロデューサー:パム・オミディア
製作会社:Pacific Resources for Education & Learning
提供:キャシー・ジェトニル=キジナー


立ち上がって 島から島へ

Rise: From One Island to Another

マーシャル諸島、カラーリットヌナート(グリーンランド)[デンマーク]、アメリカ/2018/英語/カラー/デジタル・ファイル/7分

監督:キャシー・ジェトニル=キジナー、ダン・リン
編集:ニック・ストーン
音響:フレデリック・K・エルスナー
詩:キャシー・ジェトニル=キジナー、アカ・ニヴィアナ
製作:オズ・ゴー
製作会社:350.org
協力:Pacific Resources for Education & Learning
提供:キャシー・ジェトニル=キジナー

キャシー・ジェトニル=キジナー

マーシャル諸島の詩人、パフォーマンス・アーティスト、教育者。ハワイ大学マノア校で太平洋諸島研究の修士号を取得。2014年にニューヨークで開催された国連気候変動サミットの開会式で披露したポエトリー・リーディングで国際的に高い評価を受ける。著作物やパフォーマンスはCNN、NBCニュース、ナショナル ジオグラフィック等で取り上げられた。ほかにも、マーシャル諸島を脅かす気候変動や環境問題に取り組む若い世代を応援するため、若者による環境保護NPO団体「Jo-Jikum」を共同設立。2015年、VOGUE誌が選ぶ13人の「Climate Warriors」の1人に選出され、2016年には、アジア太平洋地域の社会起業家1名を支援する、一般社団法人アース・カンパニーの「Impact Hero of the Year」、MITメディアラボ・フェロー、そして2019年オバマ財団アジア・パシフィック・フェローにも選出された。





アノテの箱舟

Anote's Ark

キリバス、カナダ/2018/英語、キリバス語、日本語/カラー/デジタル・ファイル/77分

監督、撮影、製作:マチュー・リッツ
編集:オアナ・ステウ・カンテリアン、ミラ・アウン=トウィン
音響:シルヴァン・ベルマール
音楽:パトリック・ワトソン
エグゼクティブ・プロデューサー:ボブ・ムーア、ミラ・アウン=トウィン、ダニエル・クロス、シャリ・サント・プラマー、シャノン・オレアリー・ジョイ
製作会社、提供:Eye Steel Film

地球温暖化による海面上昇のために国土を失いつつあるキリバス共和国。国民から愛されているアノテ・トン大統領は、現状に大きな危機感を募らせ、国際社会に現状を訴える傍らで国民の移住計画を模索する。一方、ニュージーランドへの移住権を得た6人の子を持つ若き母サーマリーの葛藤も描かれる。広大な太平洋に位置する国家の危機は、私たちと決して無関係ではないことを静かに力強く訴える。