2003-01-17 | | | 金曜上映会のお知らせ〈1月-3月〉 |
毎月第2・第4金曜日に山形ビッグウイング3F「山形ドキュメンタリーフィルムライブラリー」の試写室で上映会を開催しています。1月-3月の予定は下記のとおりです。
山形ドキュメンタリーフィルムライブラリー金曜上映会
- ●1月10日[金]…〈忘れ去られた映画史2 ― 香取環と奥脇敏夫〉
14:00, 19:00(各2回上映) - 『女は二度燃える』 監督:奥脇敏夫/出演:香取環、里見孝二/1969/45分(短縮版)
『燃えたい女』 監督:奥脇敏夫/出演:火鳥こずえ、野上正義、近松敏雄/1969/70分 - 参考上映 16:30(1回のみ上映)
- 『きんちゃく切りの女』 監督:奥脇敏夫/出演:香取環、美矢かほる、相原香織/1969/70分
■今では誰も奥脇敏夫監督を知らない…。僅かに〈ピンク映画第1号女優香取環と結婚した男〉としてのみ記憶されている彼の映画世界とは何だったのか。1960年代の成人映画を支えた多くの忘れ去られた監督たちを代表して奥脇敏夫を特集する。やくざ社会から逃れひっそりと生きる男女と老侠客の想いが交錯する悲痛な傑作『燃えたい女』など作家性と娯楽性が混在する彼の変幻自在の映画世界を堪能せよ。
●1月24日[金]…〈小川紳介没後11年〉
14:00, 18:30(各2回上映、夜の部開始時刻変更)- 『青年の海 ―四人の通信教育生たち―』監督:小川紳介/1966/56分
『映画の都 ―山形国際ドキュメンタリー映画祭'89』監督:飯塚俊男/1991/98分
■1992年2月7日小川紳介監督が亡くなってもうすぐ11年。デビュー作と第1回目の山形映画祭記録映画を上映。映画祭の成功に向けてエネルギッシュな活動を展開した在りし日の小川さんの姿を映画の中に偲ぶことができる。合掌。
●2月14日[金] …〈忘れ去られた映画史3 ― 草創期の女神たち〉
14:00, 19:00(各2回上映)- 『やくざ芸者』監督:扇町京子(第1回作品)/出演:志摩みはる/1965/70分
『離婚屋開業中』監督:若松孝二/出演:松井康子/1965/50分(短縮版) - 参考上映 16:30(1回のみ上映)
- 『女はそれを待っている』監督:経堂三郎/出演:若杉嘉津子、香取環、光岡早苗/1964/70分
■1960年代初期に独立系成人映画(ピンク映画)を支えた女優は大手映画会社からの転進組が主であった。日活から香取環、松竹から松井康子、東映から光岡早苗、新東宝から扇町京子、そして名作『東海道四谷怪談』の若杉嘉津子…。女優監督まで生み出す自由奔放な製作環境こそが活力であった当時の作品を振り返る。
●2月28日[金] …〈野崎健輔ドキュメンタリー特集 その1〉
14:00- 『北国の森林』1972/28分/植物たち、動物たちの生存への闘いを捉える
『小さな牧場の物語』1982/37分/北海道の牧場一家を追う
『架ける』1986/45分/本州四国連絡橋瀬戸大橋の大ブロック架設の記録 - 18:00
- 『海峡に架ける』1980/55分/関門海峡50万ボルト高圧線架線工事記録
『映像評伝 朝永振一郎』1995/60分/ノーベル賞受賞朝永博士の記録
■野崎健輔監督は1931年生まれ。1952年より新理研映画、中日映画社などでニュース映画を企画・取材。1960年代以降数多くの文化記録映画を発表、受賞作も多い。建築技術の進歩を20年前の記録フルムと対比させつつ描き劇映画をしのぐスリルとサスペンスを生み出した傑作『海峡に架ける』、キネ旬ベストワンに輝く『架ける』『映像評伝 朝永振一郎』など、野崎監督の幅広い作品歴を2回にわたってたどる。
* 野崎監督のトークを予定しておりましたが、3月28日に変更になりました。
●3月14日[金] …〈忘れ去られた映画史4 ― ちょっとミステリー〉
14:00, 19:00(各2回上映)- 『だまされた女狐』監督:渡辺護/出演:マキ蘭子、相原香織、白川和子/1969/60分
『ベッドダンス』監督:奥脇敏夫/出演:清水世津、左京未知子、谷ナオミ/1967/70分
■遺産相続をめぐる虚々実々の駆け引き『だまされた女狐』、フロイト的精神分析テーマで見るものを驚かせた『ベッドダンス』など、60年代後半製作本数がピークを迎えた時期の多種多様な作品群の一端を紹介。作品の変更、追加あり。
●3月28日[金]…〈野崎健輔ドキュメンタリー特集 その2〉【野崎監督のトークあり】
14:00- 『ハスの実の夏』1978/43分/知恵遅れの人たちを見つめたひと夏の記録
『海底炭鉱に生きる』1983/56分/海底での掘削作業に従事する人々 - 18:00
- 『鬼すべ』1983/58分/太宰府天満宮の祭りの記録、キネマ旬報ベストワン
―― 野崎監督トーク ――
『映像評伝 仁科芳雄』1991/90分/現代物理学の父仁科博士の記録
■野崎監督のドキュメンタリーを特集する第2回目。13台のカメラを駆使したダイナミックな神事の記録『鬼すべ』など、様々な題材の中で常に「面白い映画を作る」ことに気を配り続けた野崎監督の代表作4本を上映。今回も必見のプログラム。当日は監督本人より貴重な話を聞けるまたとないチャンス。乞うご期待。
※上映作品が急に変更の場合があります。遠方の方はご来場前に番組をご確認下さい。
※金曜上映会についてはこちらをご覧ください。
[会場] 山形ドキュメンタリーフィルムライブラリー試写室
→会場地図
[料金] 会員入場無料(友の会会員
半年1000円 当日すぐ入会できます)
[主催] 山形国際ドキュメンタリー映画祭実行委員会
[お問い合わせ] phone: 023-666-4480(映画祭事務局)