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2016-02-09 | 〈ディスカッションと上映〉デジタルシネマ時代のインディペンデント

 これまで映画において、技術の進歩は個人に自由と可能性をもたらしてきた。デジタルシネマ時代を迎えた今日もその歴史は続いていくかのようにみえるが、DCP(デジタル・シネマ・パッケージ)規格に代表される大手資本主導の波が、小規模映画の現場に与える影響はいまだ不透明である。だが、その是非を問うよりもインディペンデントの担い手がなすべきは、新たなデジタル環境を映画の独立性に再び引き入れるための態度と方法を考え、実践していくことにあるのではないだろうか。ディスカッションと上映を通して、これからの映像表現を展望する。

〈ディスカッションと上映〉
デジタルシネマ時代のインディペンデント

開催日程:35日[土]−6日[日]

Day 1
35日[土]
デジタルメディアの活用と市民協働において活発な活動をみせている韓国・ソウルの市民メディアセンターの事例を参照しながら、デジタルシネマ時代におけるインディペンデント映画の制作と公開のあり方を考える。

 13:30(−15:30)
ディスカッション
キム・ミョンジュン(映像メディアセンター MediACT 代表)
土屋豊(映画監督、プロデューサー、独立映画鍋共同代表)
ファシリテート:小川直人(せんだいメディアテーク学芸員)
通訳:今政肇
 16:30
映画上映
龍山(ヨンサン)監督:ムン・ジョンヒョン/韓国/2010/73分/YIDFF 2011 アジア千波万波 奨励賞 link 監督インタビュー
※上映後、監督との質疑応答あり

Day 2
36日[日]
デジタル技術の発展は、映画を作ることだけではなく、観る/観せることの可能性を押し広げている。技術の進歩を追うのではなく、あらゆる手法が等価に選択できるようになった今日、既存の枠組みに囚われることのない映像表現の可能性こそを考えたい。

 13:30(−15:30)
ディスカッション
ムン・ジョンヒョン(映画監督、プルン・プロダクション)
牧野貴(映画作家)
田坂博子(東京都写真美術館学芸員、恵比寿映像祭キュレーター)
ファシリテート:小川直人(せんだいメディアテーク学芸員)
通訳:今政肇
 16:30
映画上映
牧野貴作品上映(70分)
EVE2002/.mov DV-NTSC/3分
Generator2011/Apple ProRes 422/19分
Emaki/Light2011/Apple ProRes 422/16分
Ghost of OT3012014/Apple ProRes 422/9分
cinéma concret2015/Apple ProRes 422/23分
※上映後、監督との質疑応答あり

※両日、韓・日の逐次通訳が入ります。
※ディスカッションはWebでの映像配信を行います。

[会場]とんがりビル(山形市七日町2-7-23)
[料金]入場無料
[主催]東北芸術工科大学
[共催]認定NPO法人 山形国際ドキュメンタリー映画祭
[問い合わせ]e-mail: hosoya.shuhei@aga.tuad.ac.jp(東北芸術工科大学 科研費研究プロジェクト)

※本企画は、東北芸術工科大学学長・根岸吉太郎を代表とする研究グループが2013年度より4カ年、日本学術振興会からの科研費助成を受けて進めている研究プロジェクト「デジタルシネマ時代における小規模映画の上映形式の研究」の一環として行なわれるものです。