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2006-10-23 | 設立総会の報告

 山形国際ドキュメンタリー映画祭は、1989年に、山形市制施行100周年記念の事業として開催されました。それ以降、山形市と山形国際ドキュメンタリー映画祭実行委員会の共催で、隔年で継続開催されてきましたが、2006年4月1日より山形国際ドキュメンタリー映画祭実行委員会は、これまでの運営母体であった山形市から独立し、来年4月から特定非営利活動法人(NPO法人)として活動するための準備を進めて参りました。

 この度、10月21日(土)に山形市総合福祉センターを会場に設立総会が開催され、これまでの映画祭の支援者や経済界の方々を含む計122団体・個人の正会員(映画祭を内側から支える会員)の内、58団体・個人が出席しました。新組織の役員、定款、事業計画、予算等について審議が行われ、議題の全てが承認されました。


 以下、総会時に読み上げられた設立趣旨書です。

【設立趣旨書】

 1989年、山形市は市制施行100周年記念事業のひとつとして、山形国際ドキュメンタリー映画祭を開催しました。それを可能にした要因は、第一に、当時の山形では市民出資の映画館が誕生するなどして、比較的映画を観る環境が良かったこと、第二に、欧米を中心にドキュメンタリー映画を見直そうとする動きがあったこと、第三に、行政と市民が国際映画祭を成功させようと協力しあったことなどが挙げられます。
 また、故小川紳介監督の存在も大きなものがありました。監督は当時から、アジアに眼を向けて若い作家たちを育てようと奔走するとともに、当映画祭の創設とその運営に多大の尽力をされました。

 ドキュメンタリー映画は、人々にとって歴史や世界の情勢を知る上で、とても重要な役割を担っている映画です。私たちは、ドキュメンタリー映画の魅力を伝え、面白さを知ってもらうことを主な目標にして、これまで様々な作品を可能な限り上映・紹介したり、また作家相互の、あるいは作家と観客との交流の場を設けて応援してきました。人と映画の出会いの場である映画祭を、今後も山形で続けていくことを使命として、今般私たちは、「特定非営利活動法人山形国際ドキュメンタリー映画祭」を設立することにいたしました。

 私たちは、NPO法人取得後も、これまでと同様に映画祭の開催はもちろん、日常的な上映活動をより充実させ、行政や市民といっしょに協働しながら、映像文化の普及や次世代育成、そしてまちづくりに積極的に取り組みます。さらに、映画祭を観光資源として活用したり、国内外に向けた人と情報のネットワークづくりを推進するために、関係機関とのいっそうの連携を図りつつ、映画祭をとおして地域社会の発展と国際交流の推進に貢献していきます。

[以上、設立趣旨書]


 今後は、山形県にNPO法人取得のための手続きを行い、平成19年4月1日からNPO法人として活動する予定です。皆さまには随時、最新の活動状況をお知らせいたしますので宜しくおつき合いください。

(事務局一同)